昨年の反省を活かして、今年は園内でお買い物ごっごをしました。〈ねらい〉はアタリ!
昨年までは園外で、お買いものごっこをしてきましたが、感想としては、お金の計算をする体験が実質的にできなかったということがありました。
わたしが幼稚園生だった50年前は、パンの御弁当の時は、いつも決まった小さなパン屋さんで、あんパン、チョコトルネ、メロンパンなどを買って、竹製バスケットに入れて歩いて通園していました。
おこづかいを5円とか10円をもらって、駄菓子屋さんに直行し、メンコ、梅ジャム、ビーダマなどを買うのが楽しみでした。今はそういう経験が少なくなっている時代です。
お金を使って、好きな物を選んで買うという体験の機会が減ってきている環境になってしまっているようです。お買い物はスーパーのレジで、あっという間に計算されておつりが出てくる。便利さは、計算の体験を低減させてしまったのです。
これでは園外のお店へ行ったという経験の意味でしかなく、それはご家庭で充分できることですし、是非ともご家庭でこそ体験させてほしいことです。園の〈ねらい〉は、計算の経験だとわたしは考えました。
そこで、今年から素朴な計算の経験を、ごっこ遊びで味わうということに焦点を当てました。年長さんは予想したよりずっと理解しているようだということがわかりましたが、個人差はもちろんあります。
年長さんが、小さなお友だちをいたわり、適切なことばがとびかう光景は麗しいものです。
「いらっしゃいませ。ありがとうございます。ちょうどいただjきます。はいおつりです。」こういうやりとりがホールいっぱい飛び交いました。