2015年3月の聖句によせて「羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れだす。自分の羊をすべて連れ出すと、先頭に立って行く。羊はその声を知っているので、ついて行く。」 

  • 2015.03.03 Tuesday
  • 15:47
◆聖句によせて 「羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れだす。自分の羊をすべて連れ出すと、先頭に立って行く。羊はその声を知っているので、ついて行く。」    
                                   ヨハネによる福音書10章3〜4節  
 人類と動物は共生して生きてきました。野生の動物を家畜として飼育することで、食物を得ていたことは無論のこと、動物との深い心の絆によって支えられてきました。とりわけ、聖書の世界では、羊は人間との深い交わりをもつ家畜として、主イエス・キリストのたとえ話にも多く登場します。

 ここで示したこのイエスさまのお言葉は、ご自分を「羊飼い」になぞらえ、「羊」は、主イエスのあとを、従順に信じて生きてゆこうとする人々を暗示しています。

 「羊」は、まことに信仰深い、素直で従順な性格を代表する動物とみなされていたのです。

 現代でも、羊飼いは中東では昔ながらの生活を営んでいます。

 彼らは一頭一頭の個性をすべてを熟知していて、識別します。また羊飼い同士で連絡を取り合う時には、独特の歌というか声を出して、何百メートルも離れていても、さまざまなメッセージを伝え合うことができます。羊は羊で、羊飼いの声を正確に識別し、他人の声には決して従いません。主人の声だけに従うのです。

 羊との深い絆をもっている羊飼いは、羊が迷い出ていゆくと、どこまでも探しに出かけてゆきます。急峻な崖、渓谷にも、危険をおかして探し回ります。荒れ地には、猛獣が住み、捕食者として羊も人も襲う危険が充ち満ちています。それでも、羊との堅くて、深い絆をもった羊飼いは、黙々と探し続けます。そのとき、羊の群れはどうしているでしょうか。主人は、迷い子となった羊を探しに遠くへと旅だってしまいました。あとに残された羊の群れは、自分たちで捕食者から身を守ることができるでしょうか。そんなときに、羊飼いの有力な共である牧羊犬が力を発揮します。

  シェパードは牧羊犬で、元来「羊飼い」を意味していました。羊飼いの忠実な助手として、牧羊犬は主人の留守の間、羊の群れを守ります。

 狼、狐などが仕留めやすい弱いこどもの羊にねらいをつけて虎視たんたんと物陰に潜んでいることでしょう。耳と鼻に神経を集中して、牧羊犬は捕食者の襲撃に備えます。羊と犬は、互いに信頼しあって、主人の帰りを待ちます。彼らは主人から「捨てられた」とは決して考えません。自分がもし迷い子の立場になったとしたら、主人は、やはり自分のことを、どこまでも見つけだすまで、探してくれるということを知っているからです。

 わたしたちもまた、神さまと、またお互いとの間に、切っても切れない絆をもって生きるようにと、イエスさまは、このお言葉を示してくださったのではないでしょうか。
 
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